角田 和広

私は面白いアイデアを具体的な形にする能力が自分の強みだと考えます。
これは、自分の研究テーマに表れています。私は、プログラミング初心者のエラー修正能力の向上を支援ついて研究しています。その中で、過去に提案されていたエラー修正の練習をするという形式を、逆転させエラーを発生させるという形式にしてみてはどうかというアイデアが生まれました。
しかし、単純に正しいコードとエラーメッセージを見せる形式で試作したところ、難易度が高く初心者には向きませんでした。
ただ問題としては面白く、またこれまでにあった形式では得られない経験を提供できそうだという感覚もあったため、初心者用に具体化できないか考えました。
そこで、変更できる場所の候補を指定する、問題のコードをできるだけ簡略化する、各問題に解説を用意するという工夫を加え、適切な難易度になるよう研究室メンバーに協力してもらいながら調整しました。
これにより問題形式の利点を損なうことなく、初心者が取り組める難易度を実現できました。その甲斐もあり、2022年には研究室の先生が担当する授業で１ヶ月半にわたり、継続的にプログラミング初心者にこの問題形式を経験してもらうことができました。また、授業での実施後に行ったアンケートでは、問題形式の効果を聞く7つの設問全てで、75%以上の学生から肯定的な評価を得ることができました。
この経験から、社会人としてもさまざまなアイデアを具体化し、プレイヤーの方に楽しんでもらえるゲームを実現できると考えています。